鶴賀萌子(8歳)



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かわいい みんなのもえちゃん
被害者は? 自転車  加害者は? トラック 


事故2週間前のもえちゃん

自分のお年玉で購入した自転車 ハンドルにご注目

事故について
平成14年11月30日(土)午前11時3分頃、自宅近くの信号機が設置された交差点で事故は起きました。青信号で自転車に乗って横断歩道直近を横断中、左折おおまわりしてきた前方不注意の大型トラックと衝突。運転手はすぐにブレーキをかけずに自転車ごと娘を前輪の車軸に巻き込んだまま、衝突地点から約19.4メートルも引きずったのです。娘は即死でした。この日は晴天で、娘は蛍光色の上着を着用していました。見通しの良い交差点で、加害者はいったい何を見ていたのでしょう。

この日は学校がお休みで、親子3人で朝食を取っている時に次女の萌子が「かあちゃん、もえちゃんなぁ漫画のちゃおがほしいねんけど、いい?」と聞いてきたので「じゃぁ、おねえちゃんと行っておいで。余ったお金で好きなおかしを1つずつ買ってらっしゃい。ローソンに行けば買えるわ。」と返事し、私は1000円札を娘に渡しました。「今日は1件しかエステ入っていないから、すぐに帰ってこられるよ。ちゃんと鍵をかけて2人で待っててね!」と言い残し仕事に出掛けたのです。午前9時半の事でした。それから約2時間半後、お客さま宅から自転車で自宅に戻る途中、いつもとは全く違う土曜日だとふっと思ったのです。なぜなら、あまりにも道路が混んでいたからです。通常の混み方ではなかった事から、とても良いお天気だし、何かのお祭りで、おみこしでも出ているのかな?と思いました。ところが、事故現場の交差点近くまで来た時に、おかしな胸騒ぎが・・・その時点でもう自転車がこげなかったのを覚えています。事故現場を見た時に「うちの子だ!!」と思いました。慌てて自宅に携帯から電話しました。長女が出ました。よかった!と思ったのも束の間。次女の萌子は一人で漫画を買いに出掛けたと言うのです。この時、私は自分の大切な娘(萌子)だと確信しました。まだトラックしか見えていないのに・・・

トラックは路肩にきちんと停めてありました。車体の下から2メートル位の出血。現場にいた警察官に「母です!娘はどこですか!!」と声を荒立てて言うと、「おかあさんですか?こちらに・・」と言われパトカーに乗せられ、名前や住所を聞かれました。「そんなのどうでもいいから、早く娘の所に連れてって!!」事故処理車に乗り換えて搬送先の病院へ。この時、私は恐ろしい物を見てしまったのです。全長12メートルもあるトラックの真横に、白い綿のような物をすくい取った跡です。直感で脳だと分かりました。
 「もえちゃんは、もうこの世にはいないんだ・・・」この時既に事故発生から1時間程経っていました。
 
病院に着き30分程待ったと思います。ようやく娘に逢えました。でも・・・息をしていませんでした。右手小指の切断、右足付け根からの骨折、そして脳脱。現実なのか、夢なのか全く分からなくなり、最初は泣く事すら出来ない自分がいました。声も出ない。娘のほほに両手をあててただじっと顔を見つめました。

数時間前まで元気にお話していたこの子が?死んだ?どうして1000円札を渡してしまったのだろう・・・仕事が終わってから一緒に買いに行ってあげればよかったと後悔の念が頭の中で、ただただ渦を巻いていました。

訴えたいこと
 事故発生から7ヶ月が過ぎた頃、私がまたしつこく検察庁の副検事に質問しました。
 「なぜ加害者はブレーキも踏まず、路肩にきれいにトラックを停めたのですか?携帯電話で何かしていたからそちらに意識が集中し、その結果20メートルも引きずる事になったのではないのですか?携帯電話の通話記録は、本当に出ているのですか?」
 もう何度同じ質問をしたでしょう。

 ようやく副検事は「加害者は、自転車を倒した音も、引きずった音も聞いているよ。通話記録は出ていませんね。」と教えてくれました。

 ショックでした。どうしてそれならブレーキを踏んでくれなかったの?左折時で速度も徐行程度なら停まれたはずなのに。音を聞いた時点でブレーキを踏んでくれていたら助かったかも知れない。死んでしまったとしても娘の脳が路上に飛び出してしまう事は・・・

 加害者は、異変に気がついていながらブレーキも踏まず、それどころか完全に左折しきって車体を路肩にきちんとつけている事から、アクセルを踏んでいるのです。アクセルを踏んで前進したために、娘の自転車は前輪の車軸にからみ付きました。そのため自転車は、カッターで切られ原形をとどめないものとなってしまいました。

 交通ルールを守り、横断歩道の真ん中くらいまで進んでいた娘。自転車をこぐ速度は、大人が歩くより少し速い程度でした。(自ら捜した目撃者からの情報)

 これがよくある左折巻き込みの交通事故なんですか?

 事故はきわめて悪質で、まさに未必の故意に限りなく近い事故だとしか言いようがありません。格好つけて書きましたが、私は殺人だと思っているのです。

愛する者への言葉
 もえちゃん あのね・・・

 今日お仏壇に飾ったお花、気に入ってくれた?
 それからそのおとなりの花瓶のお花はどう?
 もえちゃんの大好きなピンク色だよ
 もえちゃんはお花が大好きだよね!
 だからいつももえちゃんにお似合いのお花をえらぶよ
 安くて長持ちするお花が並ぶお店、みつけたよ
 もえちゃんが見えなくなってからかあちゃん、お花ばかり買ってるよね・・・
 ばあちゃんもそうかなぁ
 ばあちゃんは菊を買う事が多くない?「あんまりいいのがなかったわぁ」と言ってたまにセンスのないお花を買ってくるよね
 もえちゃんそんな時どう思ってる?
 気持ちはありがたいけれど、おしゃれなもえちゃんだって事わすれないでほしいよね!
 かぁちゃんやばあちゃんが、もえちゃんにしてあげられる事ってこんな事くらい
 かわいいもえちゃんにぴったりのお花をこれからも飾るよ
 小学2年生のもえちゃんにぴったりのをね!

 あっそれから「ちゃお」は毎月これからも買うよ
 おねえちゃんといっしょに読んでね
 「ちゃお」の全員プレゼント応募は、ばあちゃんの仕事だから、ほしいのがあったらばあちゃんに言ってね!!

これまでの経過
 加害者は、平成15年8月20日付けで事故発生から約9カ月後に起訴されました。
 初公判は、平成15年10月17日に大阪地裁で行われ、第2回目公判も平成15年11月7日に済み、被告人質問が行われました。その中で被告人は、左折時に左後方を全く確認していなかった事を認めました。
 第3回目の公判は、平成15年11月21日。この回では、被害者の母親(私)の証人尋問と被告人の妻の証人尋問がありました。この日、検事席に約45,600名分の署名が置かれました。弁護人が不同意としなかった為、証拠として前回の公判時に検察側から書面の提出は済んでいましたが、実際に48冊のファイルを目の前にすると、集めた当事者であっても驚きでした。こんなに多くの方が、私の気持ちに賛同してくれたのだと、改めて感謝した瞬間でした。萌子もきっと見ていてくれたと思います。
第4回目公判は、平成15年12月9日です。この日は、お知り合いで愛知の6歳で亡くなった女の子の判決と神戸で7歳で亡くなった女の子の判決があります。うちの子は8歳。お互いお知り合いの女の子ばかりが揃ってしまいました。
 裁判の内容は、2回目の被告人質問でした。実は、公判が終わる度に、被告人の弁護人から手紙が来ていたのです。内容は、200万円を用意したから、受け取ってほしいというものでした。しかし、こういった手紙は一切、受け取りを拒否して返していました。公判の中で、中身がお金である事を知ったのです。返しても返しても送ってきました。そして今度は、そのお金を法務局に供託したのでした。検察官が「どうして手紙が返ってきたかわかりますか?」の質問に被告人は「わかりません」と答えました。これを聞いて裁判官が、私の気持ちを代弁してくれました。お金ではないのです。被告人のいまさらながらの『見せ掛けの謝罪攻撃』に本当に心が痛みました。
事故後被告人は、逮捕され二日後に釈放。一度は会社の社長に連れられて自宅に来ましたが、それから全く音沙汰なし。約一ヶ月後に、質素な花束とお供え物が、玄関の地べたに置かれているのを発見しました。被告人は、帰ってしまったのです。
 萌子は犬や猫の子供ではありません。人間の子供です。この扱いに本当に悲しく、怒りがこみ上げ、被告人宅に行って、私は大暴れしました。自分が壊れました。
 次の日から、自宅に来るようになりましたが、その時に私が被告人にこんな質問をしました。「今日は、何で来たの?」と。被告人は、こう答えました。「家内の運転する車で・・」
 ところが、私の弟が後をつけてみると、被告人本人がハンドルを握って運転して帰って行ったのです。弟も私も言葉がありませんでした。
 私は、ただ単にどんな車に乗ってきているのだろうと、知りたかっただけなのです。これが人を殺した人間のする事なのでしょうか?こんな事が、できてしまうのでしょうか?被告人の妻は、どうして運転をさせたのでしょうか?私には、理解出来ない事だらけでした。
私達の前では、しおらしくしておきながら、自分の犯した罪を全く認識していない被告人が、裁判にかけられる事を知った時点から、手紙を送ってくるのです。ほんの少しお参りにきていましたが、勝手にそれをやめて、後はほったらかし。だからこそ『見せ掛けの謝罪攻撃』と言うのです。
 心から反省しているのであれば、裁判官に「実刑にしてください。刑務所に入れてください」と言えばそれで済むことなのです。どうしてそれが言えないのでしょうか?どうして弁護人は国選ではなく、私選なのでしょうか?生活が大変で、借金までして200万を作ってきたと被告人は言っていましたが、私選弁護士の費用をよくご用意できましたね、と言ってやりたいです。

平成16年1月16日(金)に私と長女の意見陳述と検察側の論告求刑がありました。長女は、もえちゃんの姉として、一生懸命に朗読しました。親の私も、傍聴に来てくれていた友人も、長女の朗読に感動。
 論告求刑は、禁固2年。判決は、2月3日(火)です。

2月3日に判決が出ました。禁固1年2月でした。
 裁判官は、娘に過失は無かったと言ってくれましたが、被告人側の情状として、200万円用意してきたこと、無制限の保険に加入していること、被告人にも子供がいること、前科は罰金刑であったことなどを理由とし、執行猶予はつけられないが、実刑にしてもそう長くもつけられないとのことで、禁固1年2月が相当と判断されました。 

 そして、昨日(平成16年2月18日)
控訴期限の2週間が過ぎ、その刑は確定しました。これで、娘の刑事事件はおわりです。どんな判決が下されても、返ってこない娘のことを考えると、納得はできないものです。悲しいやら、むなしいやら、言葉にはできない気持ちでいっぱいです。署名にご協力いただいた全国のみなさん、本当にどうもありがとうございました。心から感謝しています。








 



その他
こんなこともありました [霊媒師]


娘が死んでから「萌子に逢いたい、逢いたい・・・」この想いがとにかく強かったのです。何か食べたい物はないか、悲しくてひとりで泣いているのではないかなど心配で仕方ありませんでした。
 そんな時、頭に霊媒師の文字が浮かびました。たまたま告別式やその後のお世話をしてくれた女性の方から、仕事柄自分もたまにお祓いしてもらうのだと聞いたものですから、早速紹介してもらう事にしました。
 
 霊媒師には、父、母、私の三人で会いに行きました。
 男性2人と女性1人がマンションの一室におり、簡単な説明を受けて祈祷?交霊会?なんだかわかりませんが、それが始まりました。
 なんでもこの女性が霊媒体質らしく、萌子を自分の体に降ろすと言うのです。「本当なんだろうか・・・」
 
 呪文のような言葉を唱えているのを私達親子も手を合わせながら見ていました。すると突然女性が泣き出すのです!「行きたくない、行きたくない・・・行きたくない!!」と・・・。
 「もえちゃん、あぁかわいそうに・・・」私は思わず涙してしまいました。父も母もです。たった8歳でこの世を突然去ったのですから、行きたくないのは当然の事。親の私でさえこんななんですもの・・・本当にかわいそうに。

 こうやって、とてもいい感じで進んでいったのです。

しかし!男性の1人が(先生と呼ばれていました)ポンポンと何かたたきながら、ともこよ〜 天国には友達もたくさんおるぞ〜
心配はいらない、お地蔵様のところにいきなさい。ともこよ〜。

 あれっ??ともこって???
 そう思った矢先に母が、「すみませんが、うちの子はもえこなんですけどね。」と伝えました。
 男性は、「わかりました。」と答えもえこよ〜・・・とまた呪文を唱え始めましたが、もうだめでしたね。完全にしらけきってしまいました。そして、私の隣で泣いている霊媒体質の女性を見て、「泣いているのはいったい誰なんだ?!」
と思いました。父も母も同じでした。
 その後は、もうどうでもよくなりました。頼んでもいないのにお地蔵様のところに行きなさいとか、死んだ事を理解していないからダメだとか、お母さんが強く娘さんの事を想うから行けないのだとか、名前間違えておいて、よくもそんな事を平気な顔して言えたもんだ!
 
 でもある意味3人のパフォーマンスはすごかった・・・ 名前を間違えて指摘されたにもかかわらず、顔色ひとつ変えず儀式を終え、その後も何事もなかったかの様に「今日で3割ほど自分が死んでしまった事を理解できたはずです。100日をめどに上にあげましょう。その時また来て下さい。」と言っていたのですからね。
月命日のお参りも今のお寺さんをやめて、霊媒体質の女性に変えた方がいいとも言われました。
 「絶対イヤだね〜だ!!」
 
 あれから二度とその霊媒師のところには行っていません。今では笑い話のネタになっていますよ。
こんな失敗があったおかげで気が付きました。
 それは、母親の私がいつも娘の事を想ってあげていれば良いという事。そこがしかっりしていれば悩む事はないんです。お金をかける必要もありません。大切なのは心。

 もえちゃん、ありがとうね!かあちゃん、ちょっと賢くなったと思うわ。
記入日時 2003/09/06/08:53:55  No.5  E-Mail


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